COMSOL Compiler
はじめに
Application Builderは、COMSOL Multiphysics®のバージョン5.0以降に標準で搭載されている世界初の機能です(COMSOL Multiphysics®の Windows®版のみ)。これにより、解析モデルをアプリケーションモデルに作り換えることができます。 この Application Builder機能で作るアプリケーションモデルとは何でしょうか︖
アプリケーションモデルを作る目的は、ご自分の作られた COMSOL Multiphisics®の解析モデルの有効活用です。COMSOL Multiphisics®を使わ れているCAE従事者でも、他人が作った解析モデルのModel Builderを理解して使いこなすのは容易ではありません。ましてや、COMSOL Multiphisics®を全く知らない人や解析そのものの知識もない人には殆ど利用不可能です。 これでは、せっかく作った解析モデルも非常に狭い範囲でしか共有利用されません。この解決策になり得る機能がApplication Builderです。
COMSOL Multiphisics®のApplication Builder機能を使えば、誰でも理解容易なアプリケーションモデルに解析モデルを作り換えることができます。
Application Builderの概要
Application Builder機能は、COMSOL Multiphisics®での解析モデルを作成するModel Builderのデスクトップ画面からApplication Builderの画 面に切り換えることによって利用できるようになります。Application Builderにおける作成方法には、フォームエディタとメソッドエディタの2通 りが用意されています。フォームエディタでは、GUIオブジェクトの配置や設定などを行います。
メソッドエディタでは、Java言語によるメソッドのコード記述によって作成することができます。
簡単なアプリケーションモデルは、フォームエディタだけで作成することができますが、
高機能なものはメソッドエディタも使うことになります。
tuning_fork.mphの
アプリケーションモデル実行画面
フォームエディタ
メソッドエディタ
COMSOL Compilerの概要
COMSOL CompilerはCOMSOL Multiphysics®のApplication Builder機能で作成したアプリケーションを独立した実行ファイルとしてエクスポートするためのオプション製品です。 エクスポートした実行ファイル(exe、tar、sh)は任意のマシンでインストール不要/ライセンス不要でご利用頂けます。 実行ファイルの数に制限は無く、所属機関・部署に関わらず配布可能ですので、実行ファイルを共有することで共同研究・開発を強力に推進できます。
COMSOL ServerとCOMSOL Compilerの比較
COMSOL Server™ | Compilerで出力された実行ファイル | |
---|---|---|
クラスタ/クラウド計算 | ◯ | ✕ |
ユーザーアクセス制御 | ◯ | ✕ (パスワードや期限、使用PCを指定可能) |
バージョン管理 | ◯ | ✕ |
ブラウザから実行 | ◯ | ✕ |
実行するために必要なライセンス | 必要 | 不要 |
ネットワークアクセス | 必要 | 不要 |