プログラム
計測エンジニアリングシステム株式会社
代表取締役 岡田 求
講演
基調講演
ランチョンセミナー
ポスター・展示
ポスター発表
Simulation of electrolyte velocity caused by hydrogen generation in ECM with peak-changed voltage pulse
Analysis of hydrogen bubble distribution and its effect on current density in bipolar pulsed ECM using COMSOL Multiphysics®
※法人名50音順
機器展示
※順不同
KESCO展示
KESCO2023年度セミナー・発表活動報告
ベンチマーク&コンセプトモデル紹介
KESCOアプリケーションライブラリ紹介
COMSOL Server™/COMSOL Compiler™紹介
「マルチフィジックス有限要素解析シリーズ」書籍紹介
モータの基礎理論と数理解析セミナー実施報告
懇親会
参加者の皆様で親しくなる催しを開催
時間:17:10~19:10
会場:ラウンジ(カンファレンス会場内)
会費:無料
定員:200名
内容:表彰式、抽選会、催し、弊社御挨拶
ぜひ、皆様のご参加をお待ちしております。
会場案内
フロアガイド
News in COMSOL Multiphysics® version 6.2
This talk will present the major news in COMSOL Multiphyics® version 6.2. The focus will be on the news in core functionalities such as geometry handling, mesh creation, solvers and results visualization, but important news in different physics modules such as Structural Mechanics, AC/DC, CFD, Heat Transfer, Acoustics, Batteries, Fuel Cells & Electrolyzers and others, will also be presented.
先端科学技術研究センター/生産技術研究所 教授
電磁界シミュレーション技術が拓く光科学・フォトニクスのフロンティア
メガネ、ディスプレイやカメラなど、我々は日々の生活で様々な光学現象を活用している。我々にとって身近な光も、波長スケールの複雑な構造の中では様々な興味深い効果や現象を示し、それらを光学機器や光デバイスへ応用しようとする試みが進んでいる。我々はフォトニック結晶を呼ばれる構造とそこで現れる光学現象に関する研究に取り組んでいる。本講演では、特にトポロジカルフォトニクスと呼ばれる分野に関する研究を取り上げ、その概要と可能性、電磁界シミュレーション活用事例を紹介する。
理工学術院 創造理工学部 環境資源工学科/大学院工学系研究科 システム創成学専攻 教授
サーキュラーエコノミーを支える分離技術開発とシミュレーション活用事例
カーボンニュートラルなどの環境負荷低減と資源循環とを両立させる経済政策であるサーキュラーエコノミーに対する関心が高まっているが、その実現のためには、高精度で省エネルギー型の分離技術開発が不可欠である。本発表では、講演者らが取り組んでいるリチウムイオン電池や太陽光パネル、マルチマテリアルに対する分離技術開発の例と、それを支えるシミュレーション応用事例を紹介する。
サイエンスソリューション部 上席主任コンサルタント
「みずほ」のCOMSOL Multiphysics®コンサルティングサービスのご紹介
カーボンニュートラルの重要な技術である水電解やCO2電解などの電気分解のソリューションを中心に、その他の事例も含みながら、当社がご提供するCOMSOL Multiphysics®の受託解析やモデル開発についてのサービスを紹介します。
営業・事業企画部 担当部長
COMSOL Multiphysics®を用いた解析コンサルティングサービスのご紹介
ASTOMは、CAE技術の研究開発を行っている理研発ベンチャー企業です。本ランチョンセミナーでは、ASTOMが設立以来培って来たCAEに関する高度な専門知識をベースに提供しているCOMSOL Multiphysics®を用いた受託解析、モデル開発、導入コンサルティングなどの解析コンサルティングサービスをご紹介します。
計算科学センター 研究員
メタネーションにおける触媒反応器内の数値シミュレーションとアプリ化技術紹介
カーボンニュートラルへの関心が高まり、持続可能なエネルギー技術の発展に向けた取り組みを加速させるため、シミュレーションを活用した技術開発が求められている。本セミナーでは、この重要な課題に対する一環として、メタネーション反応に関する触媒反応器内のモデル化技術について紹介し、反応器内の温度場・流れ場・反応場に与える影響を予測した事例を紹介する。さらに、より幅広い層の研究者や技術者に活用していただくため、触媒反応器内のシミュレーションアプリについても取り上げる。
共同研究者
山中 拓己((株)コベルコ科研/計算科学センター/研究員)
高岸 洋一((株)コベルコ科研/計算科学センター/室長)
山上 達也((株)コベルコ科研/計算科学センター/センター長)
代表取締役
COMSOL Compiler™の活用ーマイクロ波を利用した化学実験を例にして
COMSOL Compiler™は、ライセンスを有していないユーザにもシミュレーションモデルや結果を共有できるツールである。弊社ではマイクロ波化学反応装置の開発・販売を行っているが、COMSOL Compiler™の活用により、マイクロ波化学反応装置内の電磁界分布を可視化するツールの提供を行っており、結果の考察やプレゼン資料作成に役立つとの声をいただいている。また、子供向けのサイエンスショーや、高校・大学向けの出前講座でもCOMSOL Compiler™で作成したモデルを配布することで、科学への関心を高める効果が期待され、一例を紹介する。
共同研究者
高橋 隼英(みなも株式会社)
信樂 千鶴
夏井 真由美(みなも株式会社)
COMSOL Multiphysics®の光線光学及び波動光学モジュールの紹介
COMSOL Multiphysics®を使って現実的な光学の問題を解析することに興味がある方にお勧めのコースです。COMSOL Multiphysics®の光線光学及び波動光学モジュールのご紹介をし、それぞれの数学的な基礎、特徴、機能などについて説明をいたします。
研究開発部 マネージャー
COMSOL Multiphysics®を活用した全樹脂電池の解析
2050年カーボンニュートラル実現のカギとなる技術として、リチウムイオン二次電池が注目されている。APBでは、次世代のリチウムイオン二次電池である全樹脂電池の開発を行っている。電池においては、材料の電気化学的な最適設計や充放電時の熱の管理が重要であり、また、電池セルを複数組み合わせたモジュールとしての挙動を理解することが必要である。本発表では、全樹脂電池の電気化学および熱解析にCOMSOL Multiphysics®を活用した事例について紹介する。
チーフエンジニア
ヒューマンインフォームドな熱流体位相最適化によるヒートシンク設計
本発表では熱流体位相最適化と人の知見・判断を組み合わせた、ヒューマンインフォームドなヒートシンク設計の事例について発表する。位相最適化を設計に活用するうえでの一般的な課題として、無数にある局所最適解の一つしか得られないことや、詳細な制約条件を組み込めないことがあげられる。これらの課題を位相最適化と人の判断を反復的に繰り返すことで解決し、ヒートシンクの設計を行った。
共同研究者
須藤 海(Nature Architects株式会社/取締役,CRO)
大学院工学研究科 マテリアル生産科学専攻 教授
プリフォームへのシリコンの溶融含浸挙動のマルチフィジックスシミュレーション
反応性溶融シリコン含浸法は、SiC 繊維強化 SiC マトリックス複合材料の製造法の1つです。この含浸では、毛細管力による2乗則に従う含浸速度とは異なる挙動が見られており、プロセス設計のためにはその機構を理解する必要がある。本報告では、含浸の基礎的なメカニズムを、諸実験に基づき、COMSOL Multiphysics®を用いて検討した結果について報告する。
共同研究者
副島 直人(東京大学/大学院工学研究科/大学院生)
森田 一樹(東京大学/大学院工学研究科/教授)
研究開発統括部 第2研究開発部 素材グループ 主事
COMSOLを用いたスピーカー磁気回路の電流歪評価
スピーカーの音の歪は、磁気回路に使われる軟磁性材の電気・磁気物性に起因する電流歪が大きな影響を与える。本発表では、スピーカー磁気回路のボイスコイル電流が、軟磁性材の電気・磁気物性でどの様な電流歪の変化を生じるかCOMSOLを用いてシミュレーションを行い、実験と比較した結果を紹介する。また、シミュレーション結果から、電流歪のメカニズムを考察する。
TFF開発本部 成膜技術開発センター シミュレーション技術開発部
数値シミュレーションによる微細パターンにおける成膜プロセス時間の予測
半導体デバイスの微細化や多層化に伴い、ナノスケールでの複雑なパターンにおけるプロセス予測の重要性が増加している。今回我々はプラットフォームとしてCOMSOL Multiphysics®を用い、微細パターンにおける原子層堆積法による製造プロセス予測のために数値モデルを作成した。300mmウェーハを含むリアクターとパターンの2つのモデルにガスの輸送や成膜などの物理現象を組み込んで連成させることで、製造プロセスでのパターン内の膜厚分布を可視化した。
共同研究者
山本 康介(東京エレクトロン テクノロジーソリューションズ株式会社/TFF開発本部 成膜技術開発センター シミュレーション技術開発部)
鈴木 歩太 (Tokyo Electron Technology Center, America, LLC/Thin Film Process Technology Integration 9000)
佐々木 優(東京エレクトロン テクノロジーソリューションズ株式会社/人事部)
松隈 正明(東京エレクトロン テクノロジーソリューションズ株式会社/TFF開発本部 成膜技術開発センター シミュレーション技術開発部)
イノベーション本部 共通基盤グループ 第二チーム
COMSOL Compiler™によるスタンドアロンアプリケーションの企業内における活用方法とその課題
栗田工業では2018年からCOMSOLを活用した数値流体力学解析を実施しており、その機能を解析技術者以外にも活用してもらう取り組みを行ってきた。COMSOL Compiler™を用いることで、検討した技術をスタンドアロンアプリケーションにして配布することが可能であるが、専門知識がない人にも扱いやすいような工夫が必要であった。本発表では、開発したアプリの活用方法と、社内展開する中で得られた課題について説明する。
原子炉廃止措置基盤研究センター 客員教授
腐食問題解析におけるマルチフィジックス計算の有効性
腐食は金属材料を使用している限りは避けられない大きな課題で、腐食科学的な視点での解析が有効である。そのために、実験データを元に電気化学による解釈が進められてきた。しかしながら、電気化学的な解析を実験データに繋げるためには専門的な知識が必要で難解な場合が多い。これに対してマルチフィジックス計算を用いることで両者を明快につなげることができ、腐食解析に有効になる例を示していく。
材料融合研究所 マネージャー
ガラスミリ波RFフィルタ解析事例、ガラスコア技術ご紹介
弊社の材料石英ガラスはミリ波帯にわたる広い周波数域で低損失な材料である。RFデバイスへの適用可能性をミリ波RFフィルタで検討した。Comsol RFモジュールを用いて設計し、更に実サンプルとの対比結果も紹介する。合わせて近年半導体パッケージング用に注目されているガラスコア技術も紹介する。
電気安全研究グループ 崔研究室 研修生
サイロ内に投入された粉体の堆積形状による電界分布への影響
本研究は、サイロ内の帯電した堆積粉体から発生する静電気放電による危険性を数値的に検討するために、粉面形状が電界分布に及ぼす影響について調べたものである。粉面形状が山形、谷形および二重窪みの場合を模擬した二次元軸対称モデルを用いて、サイロ内の電界解析を行った。その結果、粉面形状の違いによって粉体層内の電界分布は異なり、静電気放電発生の危険性の高さは変化することが分かった。また、サイロ壁面と粉面との成す角度が放電危険性に影響を及ぼす可能性が示唆された。
共同研究者
庄山瑞季(労働安全衛生総合研究所/電気安全研究グループ/研究員)
鈴木輝夫(春日電機株式会社/営業技術部/部長)
崔光石(労働安全衛生総合研究所/電気安全研究グループ/部長)
理工学部 機械工学科 環境流体工学研究室 准教授
実験と数値解析を併用する気管支内流れの検討
人体の気管支内の流れの詳細をPIV計測と数値解析(COMSOL)により検討した。実験は、気管支のCTスキャンデータを用いて3Dプリンターにより作成した樹脂製のモデルを用いた。数値解析用のモデルも、同じCTスキャンデータから作成した。実験と数値解析を、安静時のレイノルズ数の呼気を再現して実施した。その結果、分岐部分のはく離を伴う複雑な流れ構造と乱流運動エネルギーの空間分布を明らかにした。
共同研究者
伊佐 エスマトラ(計測エンジニアリングシステム株式会社/技術部)
米 大海(計測エンジニアリングシステム株式会社/技術部)
加工・プロセス開発研究所
乾燥シミュレーションによる水系インクジェット印刷装置の設計
花王ではフィルム印刷用水系インクジェット技術を開発している。本技術の課題の1つはインクの乾燥性である。高速で印刷可能な印刷機を開発しているが、導入予定の印刷機では乾燥能力不足が懸念された。そこで我々はこの印刷機の乾燥能力を予測することを目的に、乾燥シミュレーションを実施した。その結果、当初想定していた条件では目標生産速度の1/3程度の速度しか出せないことがわかった。また設備の条件を変更することで目標印刷速度が実現可能であることがわかった。
共同研究者
外崎 陽介(花王株式会社/研究開発部門加工・プロセス開発研究所)
理工学部機械工学科 教授
超音波による音響流形成および流れの変化
本研究の目的は、超音波振動による流れの変化を調べ、音響流による粒子挙動を明らかにすることである。本研究の結果、流速1m/sでは振動振幅を8μmに設定しても流れは変化しないが、流速0.15m/sでは正弦波のように変化した。これは流速や音響流速を変えることで流れを制御できることを意味する。シミュレーションの結果、粒子径1μmの場合、音響流と同様に動き、20μmでは音響放射力により特定位置に収束することが分かった。
共同研究者
鯉沼 和希(日本大学/理工学部機械工学科/学生)
大学院新領域創成科学研究科 先端エネルギー工学専攻 助教
電動航空旅客機に搭載する希薄ガス冷却方式を用いた全超電導モータの研究
近年、カーボンニュートラル社会の実現という観点から航空機の推進システムを電動化し、温室効果ガスの排出を抑えるための研究が世界中で行われている。そしてこの中で、出力を維持しつつ軽量、すなわち「高出力密度」のモータが必要とされており、16 kW/kg以上を達成するための手段の一つとして「超電導技術」が注目されている。本発表では電動航空機に搭載する、2種類の超電導線材を搭載し、回転子の界磁巻線を希薄ガスによる熱伝導現象を利用して冷却する全超電導モータの研究に関して紹介する。
共同研究者
赤坂 和紀(東京大学/大学院新領域創成科学研究科/学生(修了済))
大崎 博之(東京大学/大学院新領域創成科学研究科/教授)
岡井 敬一(JAXA/航空技術部門 航空環境適合イノベーションハブ/主任研究開発員)
田口 秀之(JAXA/航空技術部門 航空環境適合イノベーションハブ/研究領域主幹)
名誉教授/代表理事
COMSOL Multiphysics®ユーザー会「Multi-Physics研究会」講演会-その1
複数のシミュレーション連成解析を特徴とするCOMSOL Multiphysics®利用時の高度な専門性を必要とするノウハウは、専門家が独自に経験を通して得たものが多く、今まで共有する方法がありませんでした。この課題を解決するために、立ち上げたユーザー会「Multi-Physics研究会」では、高度専門性ノウハウを利用者間で共有し、相互に助け合う場を提供することを目的としています。本講演会ではその内容紹介をいたします。
プログラム
1. Multi-Physics研究会(ユーザー会)発足のご案内と会員募集のお知らせ
2. 研究開発例紹介講演(立ち上げメンバーの紹介)
3. まとめQ&A
4. 今後の活動予告
理工学部物理科学科 教授
ナノポア付近のDNAの挙動の3Dシミュレーション
ナノポア近傍のDNAの挙動を実験的に観察すると、ポアへの進入方向が急激に変化した。この挙動の起源は、負に帯電するポアの異方性とDNAの電荷が引き起こす電気浸透流に起因すると予測できる。この流れを評価するために、COMSOL Multiphysics®によるシミュレーションを軸対称2次元から3次元に拡張した。また、実験的にポアの形状をスリットにし、ポア自体に異方性を与えた。本発表ではDNAの動きに関する実験的観察とシミュレーションによる評価について報告する。
共同研究者
吉永 拓馬(青山学院大学/物理科学科)
山岸 聖和(青山学院大学/物理科学科)
藤 悠之介(青山学院大学/物理科学科)
守山 裕大(青山学院大学/物理科学科)
大学院工学研究科 電気電子工学専攻
大学院生(修士)
電気集じん装置におけるイオン風を考慮した粒子軌道解析
電気集じん装置(ESP)内における浮遊粒子の帯電および軌道を明らかにするため、COMSOL Multiphysics® を用いて、2次元および3次元で解析を行った。解析においては、イオン風および時間的・空間的な粒子の帯電を考慮した。また、解析結果の妥当性を明らかにするため、粒子画像流速測定法(PIV)を用いて粒子の軌道を測定した。その結果、放電電極表面に与える電流値を実験値に合わせ込むことで、解析と実験結果が概ね一致することを明らかにした。
共同研究者
安本 浩二(神奈川工科大学/客員教授)
川田 吉弘(職業能力開発総合大学校/准教授)
瑞慶覧 章朝(神奈川工科大学/教授)
理工学部 電気情報工学科 教授
銀焼結接合層を有するパワー半導体SiCチップ放熱構造の熱応力・変形の解析
パワー半導体デバイス・ICはスマートフォン、EV、鉄道、再エネ電力送電等の電力変換・パワーコントロールを担っており、脱炭素エコ社会に向けて重要不可欠である。本研究では銀焼結材をSiCチップとCuクリップの接合やチップ基板間接合に用いた構造の信頼度保証を目的として、これらの構造の熱応力・変形をCOMSOLで解析した。その結果Cuクリップ付SiC構造では、チップ面に対する垂直応力がクリップ下方の銀焼結層とチップの端に引張応力として現れること等を明らかにした。またこの引張応力の発生メカニズムを提案した。
共同研究者
青木 正明(慶應義塾大学/理工学部/訪問教授)
山下 和馬(慶應義塾大学/理工学部/学生)
理工学部 電子工学科 斎木研究室 特任研究員
ギャップ制御された金ナノ粒子二量体の局在表面プラズモン共鳴スペクトルの解析
金ナノ粒子は局在表面プラズモン共鳴に基づく特徴的な光学特性を示し、それらの複合体においては粒子間ギャップに強い電場増強が発生する。本研究では、アルキル鎖長の異なる末端カルボン酸アルカンチオールを金ナノ粒子に修飾し、液中において粒子間距離をオングストローム単位で精密に制御した二量体の作製を行っている。この二量体の粒子間ギャップを局在表面プラズモンスペクトル解析により評価した。
共同研究者
斎木 敏治(慶應義塾大学/理工学部 電気情報工学科/教授)
工学研究科電気・電子工学専攻 修士課程
2つのエアギャップ領域をもつEV用可変磁力モーターのトルク解析
電気自動車用の永久磁石同期モーターは、回転数に比例して誘導電圧が高くなるため、最高速度が制限される。この問題を解決するために、回転数に応じてモーターの磁力を変化させる「可変磁力モーター」が研究されている。本発表では、2つのエアギャップ領域をもつ可変磁力モーターのトルク解析について報告する。トルク計算にはCOMSOL Multiphysics® の力計算とArkkioトルク計算を用いた。
共同研究者
大槻 圭吾(工学院大学大学院/電気・電子工学専攻)
赤城 文子(工学院大学大学院/電気・電子工学専攻/教授)
活断層・火山研究部門 研究グループ長
ベイズ最適化と有限要素法に基づく断層面形状探索―スリップパーティショニングの最大化を例として―
地震時に活断層周辺で生じる地表変位を予測することは,変位が社会基盤施設に与える影響を考察する上で重要である.2つの断層面が近接する場合,地震時に一方の断層面に縦ずれが,もう一方の断層面に横ずれが生じる事例が報告されている.この現象はスリップパーティショニングとして呼ばれているが,どのような状態で生じるのかについては未解明な部分が多い.本研究では,ベイズ最適化アルゴリズムと断層面傾斜角・広域応力場方位をパラメータとする有限要素解析(断層変位評価)を組み合わせることで,スリップパーティショニングが生じやすいと考えられる断層面形状および応力方位を探索した.
解析技術部 取締役 部長
電子部品へのCOMSOL Multiphysics®の適用性及び妥当性評価
電子部品の研究開発において、3次元モデルでの数値解析手法による性能評価の必要性が高まっている。そこで電子部品へのCOMSOL Multiphysics®の適用性や有効性を評価した。
共同研究者
近藤 治(株式会社先端力学シミュレーション研究所)
塩谷 仁(株式会社先端力学シミュレーション研究所)
山根 直之(株式会社先端力学シミュレーション研究所)
科学技術科 2学年
家庭内から排出されるマイクロファイバー回収装置の開発
世界全体の海洋マイクロプラスチックのうち約35%をマイクロファイバー(MF,8㎛以下の化学繊維)が占めている。本研究ではMFも糸くずも回収できる糸くずフィルターの改良品の実態を調査した。その結果、既製品の糸くずフィルターにMFも回収できる素材を貼り付けた装置であることが分かった。
工学研究院医工学コースフロンティア医工学センター
准教授
医療トレーニングのための針挿入センシングファントムの開発
医療トレーニングは、触覚フィードバックに依存する手技のトレーニング、向上、評価において重要な役割を果たしている。針電気筋図(nEMG)は、挿入して筋活動を記録する診断手法の一例である。本研究では、導電性筋肉ファントムをセンシング材料として使用し、針の三次元位置を検出する可能性を実証する。ファントムの表面に電流を注入することで、針からの記録電圧をFEMに基づいて三次元針位置に変換した。実験とシミュレーションの結果、針の検出における誤差は4mm未満である。
共同研究者
Wenwei Yu(Chiba University/1.Department of Medical Engineering 2.Center for Frontier Medical Engineering/Professor)
工学院 機械系
テニュアトラック助教
X線CT像を用いた全固体電池シミュレーション
バルク型全固体リチウムイオン電池の高性能化には、電極構造と電池性能の相関解明を通じた、電極構造の最適化が求められる。本研究では、様々な全固体電池正極を対象に、①X線CT撮影による3D電極構造計測と、得られた電極構造を用いたCOMSOL Multiphysics®による放電シミュレーションを実施し、電極構造と電池性能の関係を検討した。その結果、活物質の凝集を緩和させ、活物質内のLi拡散を促進することで、電極性能を向上できることが明らかとなった。
共同研究者
Lee Kiyoung(東京工業大学/修士過程学生)
柳 和明(出光興産株式会社/リチウム電池材料部 材料開発センター 先進材料研究グループ)
羽二生 大和(出光興産株式会社/リチウム電池材料部 材料開発センター 先進材料研究グループ)
樋口 弘幸(出光興産株式会社/リチウム電池材料部 材料開発センター 先進材料研究グループ)
嵐 俊美(出光興産株式会社)
平井 秀一郎(東京工業大学/教授)
精密工学専攻 准教授
有効屈折率に基づくマイクロ光ファイバーの直径計測
例えば、量子光学や単一細胞センシングなどに用いられるマイクロファイバーであるが、その直径が1µmを下回ると直径を正確に測定することが極端に困難となる。そこで、本研究では、光ファイバーの有効屈折率の変化による伝搬定数変化を計測することで、直径計測を行った。
共同研究者
劉 羽莘(東京大学/精密工学専攻/博士課程)
門屋祥太郎(東京大学/精密工学専攻/助教)
高橋 哲(東京大学/精密工学専攻/教授)
Department of Mechanical Systems Engineering
Special Research Student
Simulation of electrolyte velocity caused by hydrogen generation in ECM with peak-changed voltage pulse
A method of electrochemical machining (ECM) with peak-changed voltage pulse was proposed to solve the problem of the difficult discharging of by-products from the inter-electrode gap area in traditional electrochemical machining. In order to investigate the effectiveness of the proposed method, multiphysics models coupling with the electric field and gas-liquid two-phase flow field were established and simulated with COMSOL in ECM with traditional peak-fixed voltage pulse and with proposed peak-changed voltage pulse. Compared to traditional pulsed ECM, the simulation results show that peak-changed voltage pulse exhibits higher velocity fluctuations of liquid flow and bubble generation rates in the inter-electrode gap area in ECM with peak-changed voltage pulse, due to promotion of the discharge of electrolytic products in the machining gap.
共同研究者
HONGPING LUO (Guangdong University of Technology/School of Mechanical and Electrical Engineering/Associate Professor)
QINGRONG ZHANG (Tokyo University of Agriculture and Technology/Department of Mechanical Systems Engineering/Doctoral course student)
夏 恒 (東京農工大学/大学院工学研究院先端機械システム部門/教授)
Department of Mechanical Systems Engineering
Doctoral course student
Analysis of hydrogen bubble distribution and its effect on current density in bipolar pulsed ECM using COMSOL Multiphysics®
Reducing stray corrosion is one of the important considerations that must be overcome in the process of achieving precision electrochemical machining (ECM). In our previous work, the stray corrosion on the workpiece surface can be reduced effectively in electrochemical machining using bipolar pulses and an auxiliary electrode. This study aims to analyze the problem from the perspective of hydrogen bubbles, which are generated at the cathode surfaces of workpiece and tool in the negative pulse period, and its effect on the distribution of machining current in the positive pulse period. For this purpose, a simulation model was established and the bubble distribution was calculated using COMSOL Multiphysics® to get a reasonable interpretation. The simulation results show that the hydrogen bubbles mainly generate in the non-machining area and the sidewall of tool, which can help to reduce stray current and avoid dissolution in unwanted area.
共同研究者
夏 恒 (東京農工大学/大学院工学研究院先端機械システム部門/教授)
電気通信研究所 学生
フォトダイオードの光吸収率向上に向けた共振器構造導入に関する理論研究
光吸収率の向上を目的として,導波モード共振 (guided-mode resonance; GMR) 構造を導入した新しい単一走行キャリアフォトダイオード (UTC-PD) を提唱する.本デバイスの電磁界シミュレーションにより,デバイス内活性領域においてGMRを励起させることによって,光吸収層厚が100 nmと薄い場合にも光吸収率が従来比2.42倍になることが示された.
共同研究者
尾辻 泰一(東北大学/電気通信研究所/教授)
佐藤 昭(東北大学/電気通信研究所/准教授)
情報機械システム工学科
准教授
局所減肉検査用プレーナーセンサの提案
石油化学プラント内で使用されている被覆された配管設備の検査技術を提案する。プレーナーセンサを使用することで、従来の渦電流探傷試験より検出感度を向上させる。また、局所的な領域の減肉に適用した結果を報告する。
工学研究科 マイクロ・ナノ機械理工学専攻
准教授
形状記憶合金製反力可変触覚ディスプレイ用アクチュエータの反力特性に及ぼす触知ピン形状の影響の評価
形状記憶合金製の反力可変触覚ディスプレイ用アクチュエータの反力特性に及ぼす触知ピンの形状の影響についてCOMSOLを用いて評価した.触知ピン構造は,中央部が上に凸形状の十字はり構造で,凸構造の高さやはりの曲がり形状などを評価した.触知ピンを凸構造の高さ分押込んだ時,座屈変形せず,応力誘起マルテンサイト変態が発生する応力に達する,最適な触知ピン形状を探索した.
共同研究者
村瀬 正憲(名古屋大学/工学研究科/学生)
岡智 絵美(名古屋大学/工学研究科/助教)
秦 誠一(名古屋大学/工学研究科/教授)
大学院理工学研究科電気工学専攻
博士前期課程1年
集束空中超音波デバイスのための波動伝搬解析
空中超音波を利用した産業応用技術は、近年益々、発展している。空中超音波のエネルギーを利用するには、集束空中超音波デバイスを利用することが一般的である。本報告では、集束空中超音波デバイスを設計するための波動伝搬解析について報告する。
共同研究者
清水 鏡介(日本大学大学院理工学研究科/電気工学専攻/博士後期課程3年)
大隅 歩(日本大学理工学部/電気工学科/准教授)
取締役
子供向けサイエンスイベントでのシミュレーションの活用
物理現象シミュレーションは、物理現象を安全でわかりやすく表現するのに便利なツールである。今回、子供向けサイエンスデーで、「電子レンジの科学」と称して、マイクロ波加熱の特徴の一つである選択加熱の実演と、その原理をCOMSOL Multiphysics®を利用しながら説明するイベントを実施した。シミュレーションモデルは、COMSOL Compiler™により配布可能とし、後日家で利用することで、科学への好奇心の刺激に役立つことを期待している。
共同研究者
信樂 千鶴
西岡 将輝(みなも株式会社)
サイエンスソリューション部 上席主任コンサルタント
めっき解析とサロゲートモデルを活用した製造DX
製造条件の決定では検討初期段階で複数の製造条件の候補を出し、その後、CAEや実験で適切な条件を選定していきます。めっき厚を予測するめっき解析はCAEによる複数の製造条件の候補の選定に適用できます。さらにサロゲートモデルを活用することで、検討初期段階において、経験に加えてCAEに基づくめっき厚の予測結果を活用でき、製造条件の候補を選定できます。この製造プロセスのDXについて紹介します。
コーポレート戦略部 首席研究員
電気化学モデルによる平板型水蒸気電解セルのシミュレーション
本研究では,電気化学モデルに基づいて平板型水蒸気電解セル (SOEC) のシミュレーションを行った.水の還元反応と酸素の生成反応を計算するとともに,セル内の電流分布をカソード側の水素と水蒸気,アノード側の酸素と窒素の物質輸送と連成して計算した.SOECにおける電位と電流密度,ガスの流速と密度,化学種濃度およびI-V特性などが示された.
技術部
磁気スキルミオンの駆動と生成の数値シミュレーション
磁気スキルミオンは低消費電力かつ高性能な人工知能素子として期待されており、数値シミュレーションによる評価が有効とされる。磁気スキルミオンは有限のトポロジカル不変量を有し、通常の磁気構造と連続変形でつながらないため、スキルミオン生成の数値シミュレーションは不安定な計算になりやすい。本研究では、磁気スキルミオンの電流駆動のシミュレーションを行い、既存の結果と比較した。次に、磁気スキルミオンの生成が数値シミュレーション上で実現できるか検証した。
展示内容:DL950、DLM5000、DL350、DLM3000、WT5000、AQ6370D
マルチフィジックス解析コンサルティングサービス
弊社で行ったCOMSOL Multiphysics®の解析事例を中心としたソリューション紹介
Comsol Compiler™を利用した科学実験ツールの紹介
・バッテリWEBアプリCOMSOLサーバサービス開始のご紹介(PCでのデモを含む)
・COMSOL Multiphysics®モデリングと実験検証事例のご紹介(触媒・反応プロセス、腐食、電磁場・モータ、新型電池、等)
最新のプロセッサを搭載したCOMSOL用ワークステーション