理論・簡易計算モデルと高忠実度CAEを統合する機械学習サロゲートモデリング入門 ―SmartUQで実践するマルチフィデリティ解析と、予測の不確かさに基づく意思決定―【配信中】

理論・簡易計算モデルと高忠実度CAEを統合する機械学習サロゲートモデリング入門
SmartUQで実践するマルチフィデリティ解析と、予測の不確かさに基づく意思決定
AIや機械学習は、しばしば「人の判断を自動化するもの」として語られます。しかし設計・開発の現場で重要なのは、AIがエンジニアの代わりに答えを出すことではなく、エンジニアがより根拠を持って判断できるよう、予測値や不確かさを定量的に示すことです。
高忠実度CAEや実験は、詳細で信頼性の高い情報を与える一方、計算時間や試験コストの制約から、得られるデータ数には限りがあります。対して、設計理論やExcelによる簡易計算、回路モデルなどは高速に使える反面、近似の粗さや適用範囲に注意が必要です。本セミナーでは、こうした異なる忠実度の情報を機械学習サロゲートモデルで統合し、少ない高忠実度データから設計空間を効率的に評価する「マルチフィデリティ解析」と、その予測の不確かさに基づく意思決定の考え方を解説します。
解析の流れ(具体的な手順)
SmartUQのガウス過程ベースのサロゲートは、予測値だけでなく、その予測がどれだけ信頼できるか(予測の不確かさ)もあわせて返します。点としての答えではなく「答えとその確からしさ」が手元に来るからこそ、エンジニアは結果を鵜呑みにせず、自ら判断できます。図の下流にある三つの出口は、いずれもエンジニアの意思決定に直結します。
- どの領域の予測が信頼できるか ── 予測の不確かさのマップで確認する。
- どこに追加のFEM解析や実験を行うべきか ── 不確かさが大きい領域などを参考に、追加サンプリング点を検討する。
- どの条件なら安全率やマージンを根拠を持って設定できるか ── 不確かさの伝播により、規格値や設計マージンに対するリスクを評価する。
マルチフィデリティとUQ ── 限られたデータを判断に使うために
「限られたデータで決める」には、二つの視点があります。一つは、限られた解析・実験予算の中で、得られる情報をどう増やすか。もう一つは、得られた情報をもとに、どの条件なら判断してよいかをどう評価するかです。
マルチフィデリティ解析は、理論式、簡易計算モデル、低コストなシミュレーション、高忠実度CAE、必要に応じた実験・測定データを、忠実度の異なる情報源として組み合わせる考え方です。低コストな情報を活用することで、高価な高忠実度計算だけに依存せず、設計空間を効率よく把握することを目的とします。
一方、UQ(不確かさの定量化)は、得られた予測や評価結果を、どの程度信頼してよいかを確認するための考え方です。予測値だけでなく、その不確かさをあわせて見ることで、どの領域は判断に使えそうか、どこには追加の解析や実験が必要かを検討できます。
安全率や公差設計は、限られた情報の中でばらつきや不確かさを扱ってきた、実務上の重要な判断方法です。UQはそれらを置き換えるものではなく、条件ごとのばらつきやモデルの不確かさを明示し、従来の判断をより説明しやすくするための枠組みです。
プログラム
前半:マルチフィデリティ解析とサロゲートモデリングの考え方
低忠実度モデル、高忠実度モデル、サロゲートモデル、不確かさの定量化(UQ)、感度解析、最適化を、「設計理論や簡易計算をFEMとどう接続するか」という汎用的な視点で整理します。機械学習やUQがはじめての方も、前提知識なしで追える内容です。
後半:マイクロストリップアンテナの設計事例
Excel、LTspice、COMSOLを題材に、異なる忠実度の情報をSmartUQでどう統合し、少ない高忠実度解析で設計空間を効率的に探索するかを示します。ツールの操作講習ではなく、忠実度の異なる情報を一貫して活用する流れに焦点を当てます。
応用範囲
題材はアンテナ設計ですが、考え方は構造・熱・流体・電磁界・プロセスシミュレーションなど、高忠実度解析と簡易モデルを併用するあらゆるCAE業務に応用できます。
こんな方におすすめ
- FEMをはじめとするCAEを日常的に使う、設計・解析エンジニアの方
- 半導体・自動車などで、品質設計やプロセスに携わる技術者の方
- ばらつき低減・公差設計に長年取り組んでこられた方(従来の判断方法と両立します)
- 機械学習サロゲートモデルやUQを、これから業務に導入したい方
本セミナーで持ち帰れること
- 理論・簡易モデルとFEMを「つなぐ」という、サロゲートモデルの新しい使い方
- 高忠実度解析の回数を抑えながら設計空間を効率探索する、マルチフィデリティの実践イメージ
- 予測の不確かさを「意思決定の地図」として読み解く視点
- 既存の安全率・公差設計の考え方を、UQによってより説明しやすくする視点
Information
| 開催日時 | 2026年6月25日(木) 13:00-14:00 |
|---|---|
| 所要時間 | 1時間(5~10分程質疑応答含む) |
| 開催方式 | オンライン |
| 受講環境 | Microsoft Teams |
| 申込期限 | 2026年6月22日(水) 17:00 まで |
| 参加費用 | 無料 |
| 備考 |
1)トライアルライセンスは、お申込者全員に配布いたします。 2)資料などにつきましては、セミナー事務局( seminar@kesco.co.jp )から送付いたします。 ※迷惑メールフォルダーに振り分けられることがあります。メール不着と思われる場合は、お手数ですが、迷惑メール設定をご確認ください。 ※お配りするトライアルライセンスは本セミナーの受講にのみご利用いただけます。研究活動や業務にご利用いただく事はご遠慮ください。 |