◇◆期間限定◆◇カーボンニュートラルを支援するCAE ~第十二回 食品加工・加熱調理編~【セミナーアーカイブ】
こちらの資料は、「カーボンニュートラルを支援するCAE ~第十二回 食品加工・加熱調理編~」(2024年7月開催)の動画・資料をアーカイブ化したものです。
※2024年10月30日まで期間限定での公開となります。
セミナー詳細
https://kesco.co.jp/sinfo/?s_id=996532
セミナー概要
1. 東京農業大学 教授 村松 先生講演 (~1:37:38)
「食品加工・調理プロセスのカーボンニュートラル・最適化への足がかり-伝熱解析-」
農林水産物を生産し、食品加工、流通、販売により消費者に食品が届き、最終的に廃棄されるまでの一連の流れをフードサプライチェーンといい、フードサプライチェーンの至るところでエネルギーが使用され、またCO2が排出されています。そのため、「2050年カーボンニュートラル」の達成にはフードサプライチェーン全体においても課題解決に取り組むことが必要とされています。フードサプライチェーンのうち食品の加工や調理のプロセスに目を向けてみると、加熱殺菌、乾燥、濃縮、冷却・冷蔵、冷凍、電子レンジ加熱、オーブン加熱など、加熱や冷却を伴う様々な熱操作が含まれます。これらの操作において省エネルギー化をはじめとした最適な加工条件の選定や加工装置の設計が求められています。また、食品業界では食品ロスも解決すべき課題の1つとなっていますが、食品ロスはそこに至るまで投入されたエネルギーを無駄にしてしまうことにもなり、また食品ロスにより廃棄処分となる食品を焼却する際にも多くのCO2が発生してしまいます。そのため食品ロス削減に向けた食品のロングライフ化技術(例えば冷凍、乾燥、殺菌、包装など)の必要性も高まっています。これらの加工や調理には伝熱現象が関連していて、品質と安全性を担保し、無駄のない調理や加工を確立しカーボンニュートラルの実現を目指すためには伝熱シミュレーションは有効となります。
本セミナーでは、これからはじめて伝熱学を学ぶ方や数値解析(シミュレーション)に取り組む方などを対象として、伝熱解析に関わる基本事項や伝熱の基礎理論を解説します。また、数値解析(シミュレーション)の基礎的事項・有用性や加熱調理や加熱殺菌に関する数値解析事例を、デモンストレーションを交えながら解説・紹介します。さらに、食品の伝熱解析に必要となる物性値(密度、比熱、熱伝導率、熱拡散率)の推算法なども紹介します。
2. 計測エンジニアリングシステム株式会社(1:37:39~)
「COMSOL Multiphysics®で作成したアプリ活用のためのデザイン提案」
COMSOL Multiphysics®のモデルビルダで開発されたモデルをアプリケーションビルダでアプリにする仕組みが大きな成果を挙げてきています。アプリにすることでその背景にある数値解析を意識することなく、シミュレーションへの利用が可能になりました。さらにCOMSOL Compiler™を使ってアプリを実行形式ファイルで配布する仕組みが開発されて以降、従来の数値解析環境が劇的に改善され、「誰でも・いつでも・どこでも」利用できる環境として注目を集めています。 一方で、モデル開発者によるアプリの作成を活発化させるにはモデル開発者やアプリ作成者がアプリ作成にかける労力や時間を極力減らすことが大切です。さらにアプリが現場に浸透するには、現場の状況によっては独自にアプリを自由かつ安全に取り廻せる工夫が求められているように思われます。 そこで、本講演では、東京農業大学村松良樹先生が「伝熱」分野で開発された「数値解析アプリ」をダウンロードすることで入手したアプリを対象として上述の工夫を実際にデザインした内容をご紹介します。このアプリは「伝熱」と「微生物死滅」のマルチフィジックス解析であり、食品の安全性に関わる重要な解析を含んでいます。
本講演では仮想現場として「食品の外気温度が時間的に変化する現場」を想定し、アプリへ現場の外気温度をフィードバックする仕組みと工夫について実演を交えてご紹介しながら、アプリを現場へ適用する上で大切な事項を皆さんと共に考えてみたいと思います。
講師
村松 良樹 先生
東京農業大学 地域環境科学部 生産環境工学科 教授
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