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すきま腐食解析 – 3次電流分布に基づく溶液化学反応を含むすきま腐食挙動のモデリング

3次電流分布に基づく溶液化学反応を含むすきま腐食挙動のモデリング

この計算例はCOMSOL Multiphysicsを用いてNaCl水溶液中のSUS304ステンレス鋼のすきま腐食シミュレーションを行った。金属表面の電気化学反応と溶液内の拡散泳動、並びに溶液化学反応を連成させることで、すきまにおける各種イオンおよび酸素濃度の変化、さらにはCl-濃度に伴う分極特性変化などを計算に組み込んで実現した。
本書では解析および、図3の解析結果を作成する手順を示した。

  図1. 試験片の断面形状及び解析モデル(東北大学・山本正弘先生との共同開発)

計算ジオメトリは、図1に示すような、試験片の断面形状を仮定した。すきま腐食は外部の電位を-0.2V v.s. SHE の定電位に設定する条件で進行させた。COMSOL 計算モデルの組み合わせは以下の通りである。

1)COMSOL 物理インターフェース(v5.4 – 腐食解析+化学反応工学 / v5.5 –腐食解析):3 次電流分布 (電気中性)(tcd)および化学(chem)
2 )考慮した化学種 (14 種):Fe2+, Ni2+, Cr3+, H+, OH-, FeOH+, CrOH2+, Na+, Cl-,
FeCl+, FeCl2, CrCl2+,O2, H2O
3 ) 溶液中の化学反応を表1に示す。

 表1. 平衡反応および反応定数

4)金属表面の電気化学反応は以下に表される。
 金属溶解の反応は図2 に示したCl-濃度に依存する分極特性を採用した。

図2. 金属の溶解分極特性
図2. 金属の溶解分極特性

    Fe→Fe2++2e,
    Cr→Cr3++3e,
    Ni→Ni2++2e,
    O2+2H2O+4e−→4OH.

溶存酸素の還元反応は
ターフェル:iloc=-i0×10η/Ac
およびi0,02=-i0×10η/Acとした。

図3に腐食が始まった初期段階で平衡状態から離れた現象を示している。従って、溶液内の化学反応は平衡ではなく、可逆反応として計算を行う必要性が明らかになった。

図3. 2時間後の計算した平衡定数K*eqと表1に示したKeqの比

参考文献

1) G.シャルロー, 曽根興三, 田中元治, 定性分析化学―溶液中の化学反応, 共立出版, 東京 (1973).
2) S. Tsujikawa, Y. Soné, and Y. Hisamatsu , Analysis of mass transfer in a crevice region for a concept of the
repassivation potential as a crevice-corrosion characteristic, in Corrosion Chemistry within Pits, Crevices and
Cracks, Proc. of Conference held at the NPL Teddington, Paper 10, Oct 1-3 (1984).
3) 佐藤教男, 電極の化学(下), ㈱日鉄技術情報センター, 東京 (1994).
4) B. Q. Wu, Z. Liu, A. Keigler, and J. Harrell, J. Electrochem. Soc., 152, C272-C276 (2005).

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