Multiphysics Simulation Means Breakthroughs and Productivity
マルチフィジックス シミュレーションは画期的な進歩と生産性を意味します
この号では、米国COMSOL 社から発刊された英文版のCOMSOL News 2012に掲載された記事の中から、翻訳許諾を得られたユーザー事例記事の日本語訳を元に構成しております。特に巻頭に掲載したTOYOTA Research Institute of North America による記事は、今まさに市場を席巻しているハイブリッド車開発の際の隠れたご苦労の一面を語っていただいたものと思います。2012 年10 月に開催されたCOMSOL CONFERENCE BOSTON 2012 でも、関係者による、この記事の後日談的な内容のキーノートスピーチがありました。米国での英語版2012 発刊から半年のスパンで、COMSOL CONFERENCE TOKYO 2012 の準備と並行して発刊するのは非常にタイトなスケジュールでしたが、お陰様で前号の1.4 倍に増ページでき、東京でのカンファレンスでより多くの皆様に新鮮な事例記事をお届けできたものと思っております。本号での日本語版のみのスペシャル記事として、独立行政法人 国立環境研究所環境リスク研究センター 健康リスク研究室で大気中の粒子状物質(PM) の人体に及ぼす影響を研究されている藤谷雄二先生に特別寄稿をお願いし、「細胞アッセイのためのエアロゾルの動力学解析」というテーマでご執筆いただきました。
目次
マルチフィジックス
数値シミュレーションを用いたトポロジー最適化により、トヨタハイブリッドカー電子部品の冷却効率がさらに向上 — 4
シミュレーションベースデザインを新しい人工内耳で — 8
モデリングは、自動車タイヤで用いられる圧電環境発電機を最適化 — 12
超音波圧電円盤トランスデューサーの最適化 — 15
電気・電子
有限要素解析と電気回路シミュレーションを組み合わせた変流器の設計技術 — 18
脊髄電気刺激装置における瘢痕効果のモデリング — 21
磁束漏洩検査シミュレーション — 24
伝熱
冷却装置のクラスターシミュレーション — 26
塗装を均質化した加熱工程最適化 — 30
シミュレーション技術は新しいアイデアと発明を生み出す — 32
機械・構造
海中供給パイプラインとケーブル分析 — 35
1つの掘削孔からポンプによる排水と注水 — 37
流体
細胞アッセイのためのエアロゾルの動力学解析(国立環境研究所 藤谷先生 日本語版記事) — 40
ウォータースクリーンの科学 — 42
数分で光学平面に — 45
化学工学
層流スタティックミキサーのモデリング — 48
潜水艦: 腐食を防止するのか、それとも敵に探知されるか? — 50
MEMS ベースの細菌検出器開発、マルチフィジックスシミュレーションにより迅速で低価格に — 53
GUEST EDITORIAL:電気・電子
表面プラズモン共鳴 — 55