計測エンジニアリングシステム株式会社

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COMSOL解析事例

COMSOL紹介( 導入/検討 )

計測

チュートリアル

ゴルフボールの衝撃分析

この例では、COMSOL Multiphysics®の非線形構造材料モジュール、MEMSモジュールもしくは構造力学モジュール、およびマルチボディダイナミクスモジュールを使用して、ゴルフクラブがゴルフボールを打ったときの機械的衝撃を研究しています。2 つの部品の接触は、動的事象を安定させるために粘性ペナルティ定式化を使用してモデル化されています。大きな変形を適切にモデル化するために、ゴルフボールは超弾性材料モデルを使用して定義されます。コアの材料は粘弾性であるため、衝撃によって与えられた弾性エネルギーが消散することになります。
シミュレーションの結果は、ボールスピードやスピン率などの典型的なゴルフの指標と比較されます。

*本解説は、COMSOL社のサイトから提供されているアプリケーションギャラリの例題モデルをポイント解説したものです。実際のモデルファイルやモデルの説明書はCOMSOL社のサイトからダウンロードしてください。
関連モデルファイル:https://www.comsol.jp/model/impact-analysis-of-a-golf-ball-89461

解説動画はこちら(17:41秒)

チュートリアル

サニャック干渉計

この例は、COMSOL Multiphysics®の光線光学モジュールを使用して作成した、2枚のミラーとビームスプリッターを三角形に配置した単純なサニャック干渉計のモデルです。モデリング領域全体が回転します。その結果、三角形内を反対方向に伝搬する光線は、サニャック効果により異なる光路長を持つことになります。このことを利用して、システムの角速度を推論することができます。

*本解説は、COMSOL社のサイトから提供されているアプリケーションギャラリの例題モデルをポイント解説したものです。実際のモデルファイルやモデルの説明書はCOMSOL社のサイトからダウンロードしてください。
関連モデルファイル:https://www.comsol.jp/model/sagnac-interferometer-60061

解説動画はこちら(5:18秒)

チュートリアル

電磁波3Dモデルと電気回路の接続

COMSOL Multiphysics®のRFモジュールで作成したこちらのモデルは、モデル空間の外側に回路等価物として近似したい構造物がある場合、電気回路等価物に接続することができます。このモデルでは、同軸ケーブルの3Dモデルが電圧源に接続され、整合インピーダンスで直列接続され、同じく整合インピーダンスの負荷を見ています。

*本解説は、COMSOL社のサイトから提供されているアプリケーションギャラリの例題モデルをポイント解説したものです。実際のモデルファイルやモデルの説明書はCOMSOL社のサイトからダウンロードしてください。
関連モデルファイル:https://www.comsol.jp/model/connecting-a-3d-electromagnetic-wave-model-to-an-electrical-circuit-10833

解説動画はこちら(10:23秒)

サブスク限定

金属電極間の電気絶縁評価モデル ~電気力線を追跡する粒子法~

近年の高度情報化社会及び工業化社会における電力需要の増大に伴い、安定した電力供給が求められている。しかしながら、電気設備においては、 静電気によって障害や災害(障災害)が発生することがある1)。さらに、電気・エネルギー機器や電力ケーブルなどに対しては、省電力化、小型化、高性能化、高信頼性化などの過酷な条件が求められているのが現状である。静電気による障災害を防止するためには、電気絶縁評価が不可欠である。

大気圧での空気絶縁破壊現象については古くから多くの研究が行われてきたが、実験の代わりに数値計算による空気ギャップの絶縁破壊電圧の予測は高電圧工学分野に長い間求められている目標である。 気体放電の基礎理論―タウンゼント理論 ・ ストリーマ理論に基づく電気絶縁評価手法に関しては、Warneらがタウンゼントの電離係数の積分手法を提案している2)。しかしながら、タウンゼントの電離係数を積分する軌道は電気力線なので、不平等電界において追跡することは困難である。

そこで本例題は、粒子追跡法を応用し、電気力線を荷電粒子の軌跡により追跡し、タウンゼント理論・ ストリーマ 理論に基づく絶縁破壊評価を実現できた。

図1. 計算モデルの概要

計算、 図1に示したように大気圧での棒-平板電極間の空気ギャップの3Dモデルを扱った。棒-平板電極間の距離は3cmである。棒電極の半径は1cm、円形とした平板電極の半径は5cmである。

本書では解析モデルおよび、図2と図3の解析結果を作成する手順を示した。

大気中では、 電極間に高電圧印加によって電界が発生した時、初期電子(宇宙線などにより生成された)が加速され、衝突電離(α作用とよぶ)を起こし、電界方向(x方向)の電子数変化は次式で記述される。

\(n_e=n_0e^{αx}\) (1)

ここで、\(x\)は電子の移動距離、\(n_0\)は\(x=0\)での初期電子数、\(α\)はタウンゼントの電離係数である。
タウンゼント放電開始条件は

\(γ(e^(αd)-1)=1\) (2)

となる。一方、圧力が高く\(pd\)が大きい領域においてタウンゼント理論は実際の現象と一致しなくなる。これは作用を必要とせず、α作用と光電離作用および空間電荷電界による小さな二次電子なだれが放電を起こしているストリーマ理論という。ストリーマ放電開始条件は

\(αd≅K\)

である。実験結果によって\(K=15~20\)で火花条件を満たす2)

不平等電界に対して、本例題では、放電無し、タウンゼント放電およびストリーマ放電の3種類の絶縁レベルに分けられ、次式で表される2)

\(\eqalign{{\rm 放電なし:} & \int_D^0 αds<ln(1+ \frac1γ)\cr
{\rm タウンゼント放電:}  &\int_D^0 αds≥ln(1+ \frac1γ)\cr
{\rm ストリーマ放電}:  &\int_D^0 αds≥17.7+ln(D/1{\rm cm})}\) (4)

ここで、\(α=α(E/N)\)である。\(E\)は電界、\(N\)は気体の数密度である。式(4)に示した絶縁レベルを評価する絶縁破壊インジケーター変数と定義される。

式(4)に示した電気力線の軌跡\(s\)は粒子追跡法によって求められる。電場中の荷電粒子の運動方程式は

\(m \frac {du}{dt}+mνu=qE\)

で示される4)。ここで、\(u\)はドリフト速度、\(m\)は質量、\(ν\)は衝突周波数、\(E\)は電場、\(q\)は電荷である。これを解けば、\(u=qE/mν \lbrace 1-{\rm exp}(-νt) \rbrace \)となるが、定常解は

\(u=\frac {q}{mν}E≡μE\)

ここで\(μ≡\frac {q}{mν}\)は移動度である。

図2は棒-平板電極間の電位分布である。平板電極を接地し、棒電極に-50kVを印加する。棒-平板電極間の電気力線の分布を示す粒子の軌跡および絶縁破壊インジケーターを図3に示す。

図2. 電位分布
図3. 粒子の軌跡および絶縁破壊インジケーター

参考文献

1) 崔光石 , 遠藤雄大 静電気による爆発・火災および防止対策 セイフティ ・ エンジニアリング 2017 No.187: 10-15.
2) L.K. Warne, R.E. Jorgenson,S.D. Nicolaysen, Ionization coefficient approach to modeling breakdown in non-uniform geometries.Sandia Report, 2003.
3) 秋山秀典 高電圧パルスパワー工学 オーム社, 2003 19-29.
4) 電気学会編集 放電 ハンドブック.オーム 社, 1991 46-66

*該当のCOMSOLモデルファイルと手順書をご要望のお客様は下記よりご請求ください。

サブスク限定

電極粒子中のLi拡散を示す全固体電池モデル

予測・評価技術として活用可能なシミュレーション技術は、近年の製造業における開発において重要な役割を果たしている。リチウムイオン二次電池のシミュレーションでは、M. Doyleら1)がイオン種の輸送方程式と電気化学反応を連成して解析する一次元モデル(Newmanの擬似2Dモデルという)を構築して以来、これは電気化学モデルとして非常に多く応用されてきた。

COMSOLバッテリーデザインモジュールはNewmanモデルを採用している。電極活物質粒子中のLi輸送計算は電池の空間次元の上に追加次元1Dで行われる。

\(\frac {∂c_s}{∂t}=-∇・(-D_s∇c_s)\)

境界条件は次式 のように定義される

\(\frac {∂c_s}{∂r}|_{r=0}=0、~−D_s \frac {∂c_s}{∂r}|_{r=1}=−R_{\rm LiΘ}\)

ここで\(D_s\)はLiの拡散係数、\(R_{\rm LiΘ}\)はLiのモル流束、\(r\)は追加次元1Dの正規化された座標である。
\(r=0\)は活物質粒子中心、\(r=1\)は活物質粒子表面と表される。図1に示したLiyCoO2におけるLi拡散係数\(D_+\)(ここで \(D_s\)を意味する)の試験値は既に報告された2)。yはLi化学量論組成である。

図1. Lithium diffusion coefficient of LiyCoO2.

図1に示すLi拡散係数\(D_+(D_s)\)はNewmanモデルに応用する際、電極活物質粒子中のLi輸送計算は明示的な2Dモデルで行われることが必要になる。

本書では解析モデルおよび、図3の解析結果を作成する手順を示した。

図2. Computational model

計算ジオメトリは、図2に示すような、正極をLiNbO3-LiCoO2、負極をLi、固体電解質をLi9.6P3S12とする全固体電池の1Dモデルである。正極におけるリチウム挿入脱離反応は、以下のように考慮される。

\({\rm Li}_{1-x}{\rm CoO_2}+x{\rm Li^+}+xe^-{{\underrightarrow {discharge}}\atop{\overleftarrow {charge}}}{\rm LiCoO_2}\)

この電極反応に対するバトラー・ボルマー式は以下のように示される。

\(i_{\rm loc}=i_0 \left\lbrack {\rm exp}\left( \frac {α_aFη}{RT}\right)-{\rm exp}\left( \frac {-α_cFη}{RT}\right)\right\rbrack,~i_0=i_{0,ref}(T)(\frac {cs}{cs,{\rm ref}})^{α_c}(\frac {c_{s,{\rm max}-cs}}{c_{s,{\rm max}}-c_{s,{\rm ref}}})^{α_a,}\)

\(c_{s,{\rm ref}}=c_{s,{\rm max}}/2\)

ここで\(i_{\rm loc}\) 電荷移動反応電流密度、\(α_a\)と\(α_c\)はそれぞれアノードとカソードの電荷移動係数、\(F\)はファラデー定数、\(R\)は気体定数、\(T\)は温度である。 \(η=Φ_s−ΔΦ_{\rm s,flim}−Φ_l−E_{\rm eq}\) は過電圧であり、 電極電位\(Φ_s\)から 電解質電位\(Φ_l\)平衡電位\(E_{\rm eq}\)および薄膜電圧\(ΔΦ_{\rm s,flim} \)を引いたもので定義される。 \(i_0\)は交換電流密度 \(i_{\rm 0,ref}\) はNernst式で示した基準平衡電位に対する交換電流密度である。\(c_s\)は正極内のLi濃度、\(c_{s,{\rm max}}\)はLiの最大濃度である。

LiCoO2電極活物質粒子表面のLiNbO3薄膜電圧\(ΔΦ_{\rm s,flim}\)の計算は以下の設定で行われる。

Li負極表面の電極反応は次式で考慮される。

\({\rm Li}{{\underrightarrow {discharge}}\atop{\overleftarrow {charge}}}{\rm Li^+}+e^-\)

バトラー・ボルマー式は以下のように示される。

\(i_{\rm loc}= i_0 \left\lbrack {\rm exp}\left( \frac {α_aFη}{RT}\right)-{\rm exp}\left( \frac {-α_cFη}{RT}\right)\right\rbrack,~i_0=i_{0,ref}(T)\)

電解質と正極内の電流分布は以下の電流保存式を解く。

\(\eqalign{
∇・{\bf i}_l=Q_l&,~∇・{\bf i}_s=Q_s\cr
{\bf i}_l=-σ_l∇Φ_l&,~{\bf i}_s=-σ_s∇Φ_s}\)

ここで、\(σ_l\)と\(σ_s\)はそれぞれ電解質と正極の導電率、\(Q_l\)と\(Q_s\)はソース項である。

電極活物質粒子中のLi輸送計算はCOMSOLのPDEモード:一般形式PDEで行われる。
下図に示した「線形押出し」機能によって、Li輸送計算の2Dモデルはリチウムイオン電池解析の1Dモデルとカップリングされる。

図3(a)にLi/Li9.6P3S12/LiNbO3-coated LiCoO2とする全固体電池の放電後の正極SOL(State Of Lithiation)を示している。得られた放電曲線は試験値3)と一致したことで、本モデルに提案した明示的な2Dモデルの有効性は検証された。

図3. Computational results

参考文献

1) M. Doyle, J. Newman, A. S. Gozdz, C. N. Schmutz, J.-M. Tarascon, Comparison of modeling predictions with experimental data from plastic lithium ion cells, J. Electrochem. Soc., 143(6), 1890 (1996).
2) S. D. Fabre, D. Guy-Bouyssou, P. Bouillon, F. Le Cras, C. Delacourt, Charge/ discharge simulation of an all-solid-state thin-film battery using a one-dimensional model, J. Electrochem. Soc., 159, A104 (2012).
3) Y. Kato, et al., High-power all-solid-state batteries using sulfide superionic conductors, Nature Energy 1, 2016: 16030.

*該当のCOMSOLモデルファイルと手順書をご要望のお客様は下記よりご請求ください。