セミナー概要
1. 東京大学 寺尾 先生講演 (13:00~15:20)
「カーボンニュートラル社会における超電導技術を用いた回転機の可能性」
カーボンニュートラル社会を迎えるに当たり、交通・インフラシステム等のあらゆる分野でモータをはじめとする回転機の高効率化のニーズが高まっています。このような中で極低温に冷却すると直流抵抗がゼロとなる超電導体でコイルを作り、高効率なモータを実現する研究が世界各国で行われており、特に近年は航空機の推進システムへの応用等が検討されています。超電導モータを研究する際には、超電導にはどのような特徴があり、通常の常電導モータと比べてどのような構造の違いがあるのか。そして有限要素法で解析を行う場合には、超電導体部分をどの様にモデル化するのかなど、常電導技術にはない項目をいくつか頭に入れて臨む必要があります。本講演では、前半部分で超電導モータ研究の現状、後半に有限要素法解析を行う際に必要な「超電導解析モデル」の考え方や実装法に関して出来るだけ平易に解説していきます。
■こんな方におすすめ:
・超電導とはいったいどのようなもので、応用例としてどのようなものが考えられるのかを知りたい方
・超電導モータの応用先の最新研究開発動向を知りたい方
・超電導モータとはどのような構造で、常電導モータと比較してどのようなことを考えなければいけないか知りたい方
・超電導機器に限らず、超電導体の解析を行う際には、どのような解析モデルが適切か知りたい方
2. 計測エンジニアリングシステム株式会社(15:30~16:15)
「COMSOL Multiphysics®を用いた、超電導技術設計のためのマルチフィジックス解析」
超電導はゼロ電気抵抗率を実現できることから、モーターを始めとして様々な工学的応用が期待されています。超電導技術の設計には、電磁気解析が必要になることに加え、モーターなど応用技術では構造力学や伝熱が関与するケースもあることから、多重物理を考慮する必要があります。したがって、多重物理を扱うことが可能な数値解析ソフトウェアである、COMSOL Multiphysics®が有効です。本セミナーでは、解析事例を紹介しながら、モデリングの実際をデモンストレーションします。また、アプリ機能を紹介し、COMSOL Multiphysics®が超電導技術の人材育成としても有用であることを示します。
■内容詳細:
・超電導コイル、超電導磁石の解析事例
・3次元モーターの解析(関連技術)
・アプリによる人材育成 +α(方程式の組み込み機能による相転移モデリングなど)
■こんな方にお勧め:
・超電導関連技術の解析にご興味ある方
・モーターなど電磁気解析にご興味のある方
講師
寺尾 悠 先生
東京大学 大学院新領域創成科学研究科 先端エネルギー工学専攻 助教
2008年3月山形大学工学部電気電子工学科卒業。2010年3月東京大学大学院工学系研究科電気系工学専攻修士課程修了。2013年3月同研究科同専攻博士課程修了。博士(工学)。日本学術振興会特別研究員DC2(東京大学大学院工学系研究科)、東芝三菱電機産業システム株式会社勤務を経て、東京大学大学院新領域創成科学研究科先端エネルギー工学専攻助教、現在に至る。主に超電導回転機を中心とした超電導応用機器及びバルク超電導体の電磁特性に関する研究に従事。低温工学・超電導学会、電気学会、日本航空宇宙学会、日本AEM学会、IEEE会員。
関連書籍:ビギナーのための超電導
福川 真
計測エンジニアリングシステム株式会社 技術部
Information
開催日時 | 2024年7月3日(水) 13:00~16:15 |
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所要時間 | 東京大学 寺尾先生:120分+質疑応答 KESCO事例紹介:30分+質疑応答 |
開催方式 | オンライン |
受講環境 | Microsoft Teams |
申込期限 | 2024年6月26日(水) 17:00 まで |
参加費用 | 無料 |
定員 | 200名 |
備考 | 資料などにつきましては、セミナー事務局( seminar@kesco.co.jp )から送付いたします。 ※迷惑メールフォルダーに振り分けられることがあります。メール不着と思われる場合は、お手数ですが、迷惑メール設定をご確認ください。 |
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