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書籍案内:マルチフィジックス計算による腐食現象の解析

こんにちは。計測エンジニアリングシステム株式会社 -KESCO です。

この度、新刊『マルチフィジックス計算による腐食現象の解析』を2022年11月25日に近代科学社Digitalより発刊いたしました。

本書は、腐食に関わる問題を抱えている研究者・技術者が、実験的な方法だけでは解決できない問題を、最近注目されているマルチフィジックス計算で解決する方法をやさしく提示することを目的としています。
豊富な例を挙げ、マルチフィジックス計算により腐食現象を解明するための方法論を説明します。
第1章は腐食現象解析に必要な基礎理論、第2章は腐食現象、第3章はマルチフィジックス計算で実施する計算内容の解説、第4章は具体的な腐食問題のマルチフィジックス計算例を示しています。
マルチフィジックス計算を用いた腐食解析を実施しようと考える方の助けとなる一冊ですので、ぜひご一読ください!

書籍紹介

金属の腐食・防食にマルチフィジックスを活用!
マルチフィジックス計算による腐食現象の解析

第1章 腐食現象解析に必要な基礎理論

腐食現象の解析を行うために必要な基礎的な理論を解説しています。
腐食に精通していない人でもできるだけ簡便に理解できるように、そもそも腐食においてどのような反応が起きているのかを中心に、詳細な数式の展開などは省いて、腐食反応を記述するのに必要な考え方を示しています。
特にマルチフィジックス計算で用いる反応式やその解析に必要なパラメータについて詳しく記載し、それらのパラメータの温度変化などについても表で示しています。

第2章 さまざまな腐食現象

さまざまな腐食現象の発生原因や進展機構について要点を解説しています。
解析の際に必要となるパラメータ類などについても説明があります。

第3章 腐食現象のマルチフィジックス計算

腐食現象をマルチフィジックス計算で解析する方法を、計算手法を中心にわかりやすく説明しています。
まずはマルチフィジックス計算そのものの手法を概説し、マルチフィジックス計算を用いた具体的な解析方法は、具体的に例題をつかっています。

第4章 腐食現象の解析

具体的な腐食現象をマルチフィジックス計算で解析した例を紹介しています。
マルチフィジックス計算が特徴的な結果となるケースを中心に示しており、局部腐食やマクロセル腐食の事例が多くあります。

目次

第1章 腐食現象の基礎となる理論
1.1 腐食現象とは
1.2 化学反応と電気化学反応
1.3 腐食反応
1.4 化学反応の平衡
1.5 化学反応の反応速度
1.6 電気化学反応の平衡
1.7 電気化学の反応速度
1.8 電解質溶液
1.9 溶液中イオンの化学反応
1.10 腐食反応の温度依存性

第2章 さまざまな腐食現象
2.1 均一腐食
2.2 マクロセル腐食
2.3 不働態
2.4 局部腐食(孔食)
2.5 局部腐食(すきま腐食)
2.6 淡水中での腐食
2.7 海水中での腐食
2.8 高温水中での腐食
2.9 大気腐食

第3章 腐食現象のマルチフィジックス計算
3.1 マルチフィジックス計算
3.2 電位電流分布の解析
3.3 シミュレーションのための電極反応
3.4 マクロセル腐食のシミュレーション
3.5 混成電位による腐食反応のシミュレーション
3.6 電位・電流分布と物質移動との連成計算
3.7 溶液内での化学反応との連成計算

第4章 腐食現象の解析
4.1 電気防食時の陽極の消耗量
4.2 Zn メッキの防食作用
4.3 溶液内の流動と拡散層
4.4 SUS304 鋼の孔食の成長過程
4.5 ステンレス鋼のすきま腐食
4.6 高温水中でのステンレス鋼表面の皮膜生成

書籍情報

著者:山本正弘
発行:近代科学社Digital
発売:近代科学社

発行日:2022/11/25
仕様:A5判・並製・モノクロ・本文144頁
印刷版・電子版価格(税抜):1,900円
ISBN:978-4-7649- 6042-8 C3043

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amazonのほか、全国の書店・ネット書店にてお求めいただけます。

著者

山本 正弘 (やまもと まさひろ)

1981年 大阪大学理学部化学科 修士課程修了、新日本製鐵株式会社 基礎研究所入社。
鉄鋼材料の腐食防食の研究を実施する傍ら、大阪大学工学研究科 博士(工学)を取得。
1997年 科学技術庁金属材料技術研究所に出向して国のプロジェクトにも参加。
2006年 日本原子力研究開発機構 原子力基礎工学研究センター勤務。
2018年 公益社団法人 腐食防食学会会長
現在 東北大学客員教授

本書籍の書評

腐食防食学会、表面技術協会、鉄鋼協会、金属学会、日本計算工学会の学会誌に掲載予定

本書籍内に参照された弊社事例

書籍内の参考文献として、以下の事例をご紹介いただいております。
弊社ホームページ内「資料ダウンロード」ページにて、COMSOLモデルファイルと手順書をダウンロードできます。

酸素拡散限界電流の解析
https://kesco.co.jp/cases/5590/

ガルバニック腐食解析
https://kesco.co.jp/cases/4069/

腐食評価のための孔食解析モデル ~SUS304鋼の孔食のシミュレーション計算例
https://kesco.co.jp/cases/5306/

※資料をダウンロードする際は弊社ホームページへの会員登録が必要です。
※COMSOLモデルファイルの起動にはCOMSOL Multiphysics®本体および関連するモジュールが必要となります。
トライアルをご希望の方はこちらのフォームよりお気軽にお申し込みください。

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