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トポロジー最適化の基礎

公開日:2024年7月23日
トポロジー最適化の基礎

トポロジー最適化の基礎

弾性体ならびに熱流体関連工学諸問題への応用のために

著者名
近藤 継男
所属
京都大学

大学院 工学研究科
研究員、博士(工学)、元(株)豊田中研

共著者
矢地 謙太郎(阪大准教授 博士(工学) )
西脇 眞二(京大教授 Ph.D.)
分野
#流体/伝熱#構造/音響
発売日
2024年4月12日
ページ数
264 頁
定価
4950 円
販売元
コロナ社 Amazon 紀伊国屋書店
内容紹介
目次
本書では、弾性体ならびに熱流体関連工学諸問題への応用を念頭に、トポロジー最適化の基礎となる諸々の事柄が解説される。
はじめに第一章と第二章で、構造最適化(構造物等の形の最適化)の歴史ならびにトポロジー最適化の基本的な考え方が説明される。次に第三章で、トポロジー最適化において最適化すべき構造物等の形(固体や流体が占める領域の形)を表現する方法と、近年大きな発展が見られる反応拡散方程式に基づくトポロジー最適化問題の解法が示される。続いて第四章から第八章で、弾性体ならびに熱流体関連工学諸問題を対象に、トポロジー最適化にかかわる理論や数式が、感度解析の一連の手続きに沿い詳細に説明されるとともに、応用計算例が示される。そして第九章で、著者のひとり(矢地)が世界に先駆けて開拓した格子ボルツマン法を用いた流体問題のトポロジー最適化の方法が、応用計算例とともに示される。最後に付録として、トポロジー最適化の方法を組み立てる際の基本的な要素となる、目的関数の表現、汎関数とその変分、フィルタリング、ラグランジュ乗数の定め方などについての説明がなされる。
以上のように、本書にはトポロジー最適化にかかわる基本的な事柄が、ほぼこの一冊で完結する形にまとめられている。そのため、他の書籍や文献を参照することなくほぼこれだけで、トポロジー最適化の基礎を一通り学ぶことができる。なお、読者としては、トポロジー最適化の研究に携わる研究者や大学院生、あるいはトポロジー最適化の応用に取り組む技術者が想定されている。特に、自ら最適化問題を定義し、感度解析をしたうえで、その結果得られる感度をもとに、有限要素法等による汎用的なソフトウェア (例えば COMSOL) を用いて最適解を求めるといったことを試みてみたい方には最適なものと思われる。
なお、本書籍に載るトポロジー最適化の計算例の多く (例えば第四章から第八章の各章の最終節「応用」に示される計算例) は COMSOL Multiphysics® を用いて得られたものである。

1. 構造最適化の歴史
2. トポロジー最適化の基本的な考え方
3. 発展方程式を利用したトポロジー最適化
4. 固体熱伝導問題を対象とするトポロジー最適化
5. 弾性体変形問題を対象とするトポロジー最適化
6. ストークス流を対象とするトポロジー最適化
7. 層流を対象とするトポロジー最適化
8. 層流熱伝達を対象とするトポロジー最適化
9. 格子ボルツマン法によるトポロジー最適化
付録A 工学諸問題のトポロジー最適化における目的関数の表現
付録B 工学諸問題のトポロジー最適化に現れるさまざまな汎関数とその変分
付録C ヘルムホルツ型方程式を利用したフィルタリング
付録D 制約付き最適化問題におけるラグランジュ乗数の定め方
付録E ベクトルとテンソルに関する演算の定義と公式
付録F 近似ヘビサイド関数と近似デルタ関数

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