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Linux®向けライセンスタイプCPUを使用したCOMSOL Multiphysics®のセットアップ

最終更新日:2024年11月21日

【質問】

下記のCOMSOL Multiphysics®ライセンスファイルを入手しました。このファイルを使用してLinux®マシンにCOMSOL Multiphysics®をセットアップする手順を教えてもらえないでしょうか。

 

項目 内容
COMSOL Multiphysics®のバージョン 指定されたバージョン
ライセンスタイプ CPU-Locked Single User Licenses(以降、CPUライセンス)
プラットフォーム Linux®

【回答】

ここでは以下を想定したインストール手順を説明いたします。

 

想定

1. ハードウェア

【1.1】ストレージは十分な空き容量があります(20GB以上)。

2. ネットワークおよびセキュリティ

【2.1】 インターネットにアクセスできます。

3. OS

【3.1】インストール先のプラットフォームはLinux®です(Windows®ではありません)。
【3.2】インストール作業するユーザーアカウントは下記の権限を持っております。
【3.2.1】ユーザーアカウントはrootになることができます。
【3.2.2】ユーザーアカウントはroot権限のコマンド(sudo)を実行できます。
【3.3】Linux Standard Base(LSB™)をインストール済みです。
【3.4】root権限でsetupコマンドを実行し、GUIのセットアップ画面を表示できます。

4. COMSOL Multiphysics®について

【4.1】指定されたバージョンは 6.2 (Update3もしくはビルド415) です。(注意2)
【4.2】COMSOL Multiphysics®のインストール状態は下記の3つを想定します。
【4.2.1】過去バージョン用CPUライセンスを適用したCOMSOL Multiphysics®はインストールしたことがなく、指定されたバージョン用CPUライセンスのCOMSOL Multiphysics®を初めてインストールします。
【4.2.2】指定されたバージョン用トライアルパスコードを適用したCOMSOL Multiphysics®が既にインストールされております。

    1. 今回、指定されたバージョン用CPUライセンスのCOMSOL Multiphysics®を別の場所にインストールします。
    2. 指定されたバージョン用トライアルパスコードでインストールしたCOMSOL Multiphysics®はアンインストールしません。
    3. COMSOLのシンボリックリンクおよびランチャーは今回インストールする指定されたバージョン用CPUライセンスのCOMSOL Multiphysics®へ上書きします。

【4.2.3】過去バージョン用CPUライセンスを適用したCOMSOL Multiphysics®がインストールされております。

    1. 今回、指定されたバージョン用CPUライセンスのCOMSOL Multiphysics®を新規でインストールします。
    2. 過去バージョン用CPUライセンスで動作しているCOMSOLライセンスマネージャーは本インストール作業を行う前までに停止しております。(注意3)
    3. 過去バージョン用CPUライセンスを適用したCOMSOL Multiphysics®はアンインストールしません。

注意1:ここで説明する内容は、COMSOL Multiphysics®のインストール手順です。インストール済みのライセンスファイルを今回入手したファイルで差し替えるといった手順ではない点にご留意ください。
注意2:指定されたバージョンである二けたの数値(例:62もしくは6.2)を ## と表記しますので、以降は読み替えてください。
注意3:COMSOLライセンスマネージャーを停止する方法について、下記FAQで説明しております。
KESCO FAQ:Linux®マシンで起動中のCOMSOLライセンスマネージャーを停止する方法

手順の概要

  1. COMSOL Accessアカウントへのログイン
  2. COMSOL Multiphysics®セットアップファイルの入手
  3. Linux Standard Base(LSB™)コアパッケージの確認
  4. Linux®向けCPUライセンスを使ったCOMSOLのセットアップ

1. COMSOL Accessアカウントへのログイン

COMSOL社ウェブサイトの「ダウンロード(製品インストーラー)」をクリックすると、COMSOL Multiphysics®のインストール⽤ ISO イメージファイルがダウンロードできるようになっております。

【1.1】COMSOL Accessにログインし、下記URL のページを開きます。

【URL】https://www.comsol.jp/access/login

  1. 既にCOMSOL Accessアカウントを作成済みの場合、登録済みの「E メール」と「Password」を⼊⼒して、[LOG IN]ボタンをクリックします。
  2. COMSOL Accessアカウントを作成していない場合、画⾯右下隅の「Sign up now」のリンクをクリックして登録を⾏ないます。COMSOL Accessアカウント登録を完了し、このアカウントを有効化するには、COMSOL社から送付される確認メールに記載されているリンクをクリックする必要があります。そのため、お客様ご⾃⾝が受信できるメールアドレスで登録を⾏なってください。

    図1-1 COMSOL Access

2. COMSOL Multiphysics®セットアップファイルの入手

【2.1】COMSOL 社ウェブサイトの「ダウンロード(製品インストーラー)」ページを開きます

【URL】https://www.comsol.jp/product-download

画面を下側にスクロールすると、「オフラインインストレーション」枠があります。この中にある「ISO – Windows®/Linux® – 7.9GB」ボタンをクリックします。
Linux®の場合、ISOイメージファイル(拡張⼦*.iso)を仮想DVDディスクとしてドライブ名を割り当ててディスクとして内容を読み込める機能があります。その場合、物理DVDディスクの⽚⾯容量(4.9GB)を超えるデータも取り扱い可能で、2 枚に分ける必要はありません。

図2-1 オフラインインストレーションのダウンロード画面

【2.2】ダウンロードしたISO イメージファイルの関連付けを確認します。

ファイルマネージャー(例:Nautilus)を使用する場合、ダウンロードが完了すると、下図のようなISOイメージファイルのアイコンが表⽰されます。
ファイル/プログラムの関連付けが「ディスクイメージマウンター」以外になっていますと、期待した動作結果にならない場合があります。念のため、このファイルを右クリックし、コンテキストメニューの「プロパティ」>「開き方」タブを開き、「ディスクイメージマウンター」に関連付けされていることを確認します。

図2-2 ISOイメージファイルの関連付け(例:Nautilus)

3. Linux Standard Base(LSB™)コアパッケージの確認

CPUライセンスはFlexNet®ライセンスマネージャー(以降、COMSOLライセンスマネージャー)で管理するため、Linux®マシンにLinux Standard Base(LSB™)コアパッケージをインストールしなければなりません。ここではこのパッケージがインストール済みであることを確認します。

【3.1】Linux®のデスクトップ環境にログインします。

注意:対話形式でCOMSOL Multiphysics®をインストールするため、GUIを備えたデスクトップ(例:統合デスクトップ環境)にroot権限を持ったアカウントでログインします。

図3-1 Ubuntu®の統合デスクトップ環境

【3.2】ターミナルを起動し、下記コマンドを実行します。LSB™ Versionの情報が表示されておれば、LSB™コアパッケージがインストール済みであることが分かります。

コマンド例:
$ lsb_release -a
注意:LSB™コアパッケージがインストールされていない場合、下記URLに掲載されているLSB™コアパッケージをLinux®ディストリビューションに応じてインストールします。
URL: https://www.comsol.jp/system-requirements

「COMSOL Multiphysics® バージョン ## システム要件」内の「Linux® 上のFlexNet®ライセンスマネージャー」に掲載されております。

図3-2 Ubuntu®にLSB™コアパッケージがインストールされている例

図3-3 Ubuntu®にLSB™コアパッケージがインストールされていない例

コメント1:LSB™コアパッケージがインストールされていない場合、下記URLに掲載されているLSB™コアパッケージをLinux®ディストリビューションに応じてインストールします。
URL: https://www.comsol.jp/system-requirements
「COMSOL Multiphysics® バージョン ## システム要件」内の「Linux® 上のFlexNet®ライセンスマネージャー」に掲載されております。
コメント2:LSB™ コアパッケージをインストールする方法について下記FAQで説明しております。
KESCO FAQ:Linux Standard Base(LSB™)のインストール状態を確認する方法

4. Linux®向けCPUライセンスを使ったCOMSOLのセットアップ

Linux®マシンにCPUライセンスを使ったCOMSOL Multiphysics®のインストール方法を示します。

【4.1】CPUライセンスファイルをホームディレクトリに保存します。

  1. できる限り分かりやすいファイル名でホームディレクトリに配置します。

    図4-1 ホームディレクトリに保存したライセンスファイル(例:Nautilus)

【4.2】ダウンロードしたISOイメージファイルを仮想DVDとしてマウントします。

[GUI]

  1. ダウンロードしたISOイメージファイルのアイコンをダブルクリックします。
  2. 仮想DVDがマウントされます。
  3. ターミナルを起動し、マウントした仮想DVDのディレクトリを下記コマンドで確認します。
    コマンド例: $ df

    図4-2 仮想DVDとしてマウントされたISOイメージファイル(例:Nautilus)

    図4-3 マウント位置の確認(dfコマンド)

 [CLI]

  1. 指定したディレクトリにISOイメージファイルをマウントするため、下記コマンドを実行します。
    コマンド例:
    $ sudo mkdir -p /media/COMSOL##
    $ sudo mount -o loop -t iso9660 ./COMSOL##_dvd.iso /media/COMSOL##
    注意:mountコマンドはroot権限で実行しなければなりません。上記コマンド例の場合、sudoコマンドで対応しております。上記の##は指定されたバージョンの数値に変更します。
    注意:コマンドを実行する場合、改行せずに一行で入力します。
    注意:mountコマンドを実行すると、「WARNING: source write-protected, mounted read-only」といったメッセージが出力されますが、これは読み取り専用であることを示しております。インストール作業に支障はきたしません。

図4-4 ISOイメージファイルのマウント(mountコマンド)

【4.3】“COMSOL インストーラー”を起動します。

  1. ターミナルを開き、setupファイルが格納されたディレクトリに移動した上、root権限(sudo)でインストーラーを起動します。
    $ sudo ./setup
    ⇒ “COMSOL インストーラー”のGUI画面が起動されます。

図4-5 root権限(sudo)で実行するsetupファイル

注意:想定 3.4 で説明した通り、sudo ./setup を実行して、GUI画面が表示されることを想定しております。ただ、「cannot open display」といったエラーメッセージが発生してGUI画面を表示できない場合、まずは一般的な対応方法(①環境変数DISPLAYの値を指定する、②xhost コマンドを用いて認証を解除する、③コンソールで実行する、等)をお試しください。

【4.4】“COMSOL インストーラー”のGUI画面で、下記操作を行います

  1. “日本語  (Japanese)” のラジオボタンをオンにします。
  2. [次へ >]ボタンをクリックします。
    ⇒ 次の画面へ移行します。

図4-6 言語選択画面

【4.5】メニュー画面で、下記操作を行います

  1. “新規COMSOLインストール”のアイコン をクリックします。
    ⇒次の画面へ移行します。

図4-7 メニュー画面

【4.6】“ライセンス”画面で、下記操作を行います

  1. “私はこのライセンス契約の条項に同意し、これを受け入れることで他の全ての条項が拒否されることを 理解し認めます”の ラジオボタンをオンにします。
  2. “ライセンス書式”ドロップダウンリストから “ライセンスファイル”を選択し、 右側にある[ブラウズ]ボタンを押下します。”ライセンスファイルを選択してください”画面が開きますので、上記の手順4.1 のライセンスのファイルを指定し、[開く]ボタンを押下します。
  3. “チェック”ボタンを押下し、”ライセンス情報”画面を表示します。「ライセンスは有効です」と記載されることを確認し、[閉じる]ボタンを押下します。
  4. “名前”と”会社”にお客様のお名前と貴社名(もしくは所属名)を英文字(1バイト)で入力します。
  5. [次へ >]ボタンをクリックします。

⇒次の画面へ移行します。

注意:「ライセンスを有効化できませんでした」といったメッセージが表示されましたら、テキストエディタ等でライセンスファイルの中をご覧いただき、①バージョン②ライセンスタイプ③ライセンス番号④HostID(MACアドレス)をご確認ください。これらの内容についてご不明な場合、適用したライセンスファイルを添えて文末の問い合わせ先にご連絡ください。

図4-8 ライセンス画面

図4-9 ライセンス情報

【4.7】“製品”画面で、下記操作を行います

  1. 画面左側に[インストールする製品を選択してください]が表示されます。ここでは、クイック選択を含めてこのままにしておきます。(注意1)
  2. 画面右側に[アプリケーションライブラリ]と[ドキュメンテーション]のラジオボタンが表示されております。同様にこのままにしておきます。
  3. “インストール先フォルダー”は初期設定で下記のようになっております。(注意2~注意4)
    /usr/local/comsol##/multiphysics
  4. 画面右下にある [ディスク空き容量] の数値を確認します。(注意5)
  5. [次へ >]ボタンをクリックします。

⇒次の画面へ移行します。

図4-10 製品画面

注意1:一番下までスクロールすると、「ライセンスマネージャー」を選択していることが分かります。本手順はCOMSOLライセンスマネージャーサービスを実装しますので、「ライセンスマネージャー」をインストールする必要があります。
注意2:##は指定されたバージョンの数値に変更します。指定されたバージョンのCOMSOL Multiphysics®を初めてインストールする際であっても、/usr/local/comsol##/multiphysics_copy1 といったように「_copy1」が付く場合、./multiphysicsディレクトリ配下にファイルが残っていると思われます。それらのファイルを移動もしくは削除していただき、./multiphysicsディレクトリも削除していただければ、上記のデフォルトディレクトリでセットアップできます。
注意3:指定されたバージョンのCOMSOL Multiphysics®を追加インストールする場合、 [ブラウズ…]ボタンをクリックし、インストール先を下記のように変更します。同様に、##は指定されたバージョンの数値に変更します。
[例]:/usr/local/comsol##/multiphysics_cpu
注意4:“インストール先フォルダー”のパスに 2 バイト文字コード(例:日本語)が含まれていると、インストールできない可能性があります。その場合、 2 バイト文字コードが含まれないよう、フォルダ名を変更します。
注意5:画面右下に必要なディスク容量とインストール先ディスク空き容量が表示されます。ディスク空き容量が足りませんと、[次へ] をクリックした時にエラーが出て処理が継続できません。その際は“インストール先フォルダー”の [ブラウズ…] ボタンをクリックし、別ドライブのフォルダーを選択するといった方法等で対応します。

【4.8】“オプション”画面で下記操作を行います

  1. デフォルトの設定を確認します。
    1. [✓]COMSOLロンチャー作成(注意1)
    2. [✓]シンボリックリンクを/usr/local/binに作成(注意1)
    3. [ ]セキュリティポリシーを設定(注意2)
    4. [✓]インストール後アップデートをチェック
    5. [ ]アップデートに関する自動チェックを有効化
    6. Javaランタイム環境 [標準] (注意3)
  2. 特に問題がなければデフォルトの設定にしておきます。
  3. [次へ >]ボタンをクリックします。

⇒ 次の画面へ移行します。

図4-11 オプション画面

注意1: 指定されたバージョンのCOMSOL Multiphysics®が既にインストールされている場合、登録されているCOMSOL Multiphysics®のロンチャーもしくはシンボリックリンクを上書きします(想定 4.2.2 ⅲ)。
注意2:セキュリティポリシーをデフォルトから変更したい場合、チェックマークを入れます。その後、追加されるセキュリティタブでセキュリティポリシーの設定を変更します。この設定はセットアップが終了した後でもCOMSOLデスクトップの[オプション]>[環境設定…]>[セキュリティ]で変更できます。
注意3:ここでいう[標準]は Built-in(COMSOL Multiphysics®のためにJavaランタイム環境を組み込む) です。別のJavaランタイム環境を使用したい場合、[カスタム]に変更し、後段に絶対パスを設定します。

【4.9】”ライセンスマネージャー”画面で下記操作を行います。(注意1)

  1. デフォルトの設定を確認します。
    1. [✓]systemdサービスとしてライセンスマネージャーをインストール(注意2)
    2. デバッグログファイルへのパス:[/var/tmp/comsol##.log]
    3. サービス名:[lmcomsol](注意3)
    4. ライセンスマネージャーを実行するユーザー:[         ](注意4)
    5. ユーザーグループ:[       ]
    6. 追加のライセンスマネージャーオプション
      [ ]このコンピュータからのみ’lmdown’コマンドを実行するのを許可
      [ ]’lmdown’コマンドを無効化
      [ ]’lmremove’コマンドを無効化
  2. 特に問題がなければデフォルトの設定にしておきます。
  3. [次へ >]ボタンをクリックします。⇒ 次の画面へ移行します。
    ⇒ 次の画面へ移行します。

    図4-12 ライセンスマネージャー画面

    図4-13 COMSOL画面(ライセンスマネージャーを実行するユーザーが設定されていません)

    注意1:”ライセンスマネージャー”画面が表示されない場合、事前にLSBコアパッケージをインストールしていない可能性があります。上記の「手順 3. Linux Standard Base(LSB)コアパッケージの確認」をご覧いただき、LSBコアパッケージのインストール状況をご確認ください。このパッケージがインストールされていることを確認した上でもライセンスマネージャー画面が表示されない場合、”インストール”画面をキャプチャーした画像ファイルとライセンスファイルを添えて文末にあるお問い合わせ先へご連絡ください。速やかに弊社で調査いたします。
    注意2:##は指定されたバージョンの数値に変更します。systemdサービスにチェックを入れておりますので、 /usr/lib/systemd/system/lmcomsol.service をインストールすることになります。
    注意3:サービス名はグレー表示であり、変更することはできません。
    注意4:ライセンスマネージャーを実行するユーザーを空欄のままで先に進めると、COMSOLセットアップはリスクがあることをポップアップ画面で警告します。[はい] を押下すると、COMSOLセットアップは、ライセンスマネージャーを実行するユーザーを「root」に設定します。

  4. 「次へ>」ボタンを押下した時、下記メッセージが表示されましたら、セットアップを中止し、下段の「◆COMSOLライセンスマネージャーサービス(lmcomsol.service)の設定内容」をご確認ください。下記メッセージが表示されない場合、そのまま手順 4.10 に進みます。
    ◇COMSOL
    COMSOL ライセンスマネージャーが既にサービスとして実行中
    既存のCOMSOLライセンスマネージャーサービスを上書き?
    [はい][いいえ]

    図4-14 COMSOL画面(COMSOLライセンスマネージャーが既にサービスとして実行中)

◆COMSOLライセンスマネージャーサービス(lmcomsol.service)の設定内容

  1. COMSOL Multiphysics®インストール時に出力されたメッセージ「既存のCOMSOLライセンスマネージャーサービスを上書き?」の設定内容を確認するため、下記コマンドを実行します。
    $ cat /usr/lib/systemd/system/lmcomsol.service
  2. 上記コマンドで出力された11行目「ExecStart」の設定内容を確認し、下記の質問にご回答ください。

    図4-15 lmcomsol.service

    質問:11行目「ExecStart」の設定内容について、インストールしようとしているCOMSOLと同じバージョンもしくはそれよりも古いバージョンの情報が記載されていますか?
    ⇒Yesでしたら、本ファイルを上書きしても支障はありません。上記の手順 4.9.ⅳ で[はい]ボタンを押下し、先に進みます。
    ⇒Noの場合、どのような情報が記載されているのか、弊社で確認した上でサポートいたしますので、本ファイルを文末のお問い合わせ先にご送付ください。

    【参考】 “LiveLink”画面
    この画面はLiveLink™モジュールをご契約している場合に表示されることがあります。この画面で下記操作を行います。
    i. LiveLink™モジュールをインストールする場合、画面に表示されている各製品(例:MATLAB®)のインストールフォルダーを指定します。(注意)
    ⅱ. [次へ >]ボタンをクリックします。  
    ⇒次の画面へ移行します。

    図4-16 LiveLink画面

    注意:LiveLink™モジュールが不要である場合、この画面は無視してください。

【4.10】”インストール”画面では、モジュールやコンポーネントがリストされます。確認しましたら、[インストール]ボタンを押下し、インストールを実行します。

図4-17 インストール画面

【参考】「ファイルダウンロード中にエラー」が発生する場合の対処方法
オンラインインストーラーでCOMSOLのインストールを開始すると、「ファイルダウンロード中にエラー」が発生する場合があります。これはネットワークセキュリティによって COMSOL社のダウンロードサーバーに接続できないことが原因として考えられます。回避策はオフラインインストーラーをご利用いただく方法となります。詳細は「2. COMSOL Multiphysics®セットアップファイルの入手」もしくは下記FAQリンクをご参照ください。

  • エラーメッセージ
    COMSOL
    ファイルダウンロード中にエラー
    ダウンロードサーバーへの接続をできませんでした

    図4-18 ファイルダウンロード中にエラー

【4.11】終了すると、”完了”になります。画面中央にある[ログを見る]ボタンを押下し、表示内容を確認します。

  1. SUMMARY をご覧いただき、WARNINGS、ERRORS、FATAL ERRORSがすべて0であることを確認します。(注意1) 
  2. インストールログの[閉じる]ボタンをクリックした後、COMSOL Multiphysics®インストーラーの[閉じる]ボタンをクリックします。
    ⇒“COMSOL インストーラー” が閉じます。

    図4-19 完了画面

    図4-20 インストールログ画面

    注意1:WARNINGS、ERRORS、FATAL ERRORSが0以外でしたら、その内容をご確認いただければと思います。特にERRORSやFATAL ERRORSが出力された場合は注意深くその内容をご確認いただいた上でご対応ください。対応方法がご不明でしたら、下記のcomsolsetup.logファイルをお問い合わせ先にご送付いただくことで弊社がサポートいたします。下記の##は指定されたバージョンの数値に変更します。
    http://usr/local/comsol##/multiphysics/comsolsetup.log

【4.12】マウントしていた仮想DVDを取り出します。

[GUI]

  1. setup が終了すると、ターミナルは入力待ちになります。仮想DVDをアンマウントするため、この画面を閉じます。
  2. デスクトップ環境のファイルマネージャー(例:Nautilus)を起動します。
  3. サイドバーに表示されている [COMSOL##] を右クリック、コンテキストメニュー>[アンマウント]をクリックします。
    ⇒ [COMSOL##] が消えます。

    図4-21 完了画面およびインストールログ画面

[CLI]

  1. setup が終了すると、ターミナルは入力待ちになります。カレントディレクトリをホームディレクトリに移動し、仮想DVDをアンマウントします。併せてマウントディレクトリを削除します。下記の##は指定されたバージョンの数値に変更します。
    コマンド例:
    $ cd ~
    $ sudo umount /media/COMSOL##
    $ sudo rmdir /media/COMSOL## 

【4.13】Linux®のランチャーを使用し、デスクトップを起動します。

  1. ここではUbuntu®の統合デスクトップ環境を例に取り上げます。画面左下にあるランチャーを押下し、アプリケーションを表示します。この中から##のアイコンを押下します。

    図4-22 Linux®ランチャーに登録されているCOMSOL Multiphysics®##

  2. デスクトップが起動されます。

    図4-23 COMSOLデスクトップ

    コメント:COMSOLデスクトップが起動できない場合、下記のお問い合わせ先にご連絡ください。

    【参考】Linux®のデスクトップ環境でCOMSOLデスクトップを複数起動する方法
    Linux®の場合、COMSOL Multiphysics®は制御端末(ディスプレイ変数)ごとにライセンス数をカウントします。そのため、複数のCOMSOLデスクトップを1シートで運用する場合、下記のうち、どちらか一方でCOMSOLデスクトップを起動します。
    1. Linux®のランチャーからCOMSOLデスクトップを複数起動します。
    2. 同じターミナルからCOMSOLデスクトップを複数起動します。

    詳細につきましては下記 FAQ をご覧ください。
    KESCO FAQ:Linux®のデスクトップ環境でCOMSOLデスクトップを複数起動する方法

お問い合わせ先

COMSOL Multiphysics®を正常にセットアップできない場合、もしくはCOMSOLデスクトップが起動できない場合、下記情報を収集していただき、弊社の問い合わせ窓口にご送付ください。

問い合わせ先窓口

KESCO担当営業がお客様に「ライセンスファイル」を送付した場合⇒①
お客様が直接KESCO技術サポートに依頼したい場合⇒②

窓口:KESCO担当営業
Eメール:KESCO担当営業のメールアドレス
窓口:KESCO技術サポート
URL:https://kesco.co.jp/supportlist/

お寄せいただきたい情報

  1. エラーメッセージ等をキャプチャーした画像ファイル
  2. Linux®ディストリビューション名とバージョン(下記)
  3. インストールに使用したライセンスファイル
  4. COMSOLインストールログファイル(下記)
  5. COMSOLライセンスマネージャーログファイル(下記)
  6. 上記 i ~ v 以外で指示されたファイル

Linux®ディストリビューション名とバージョンを下記コマンドで採取します。

コマンド $ cat /etc/os-release > ~/os-release.out

COMSOLインストールログファイルのデフォルト保存場所(注意1)

/usr/local/comsol##/multiphysics/comsolsetup.log

COMSOLライセンスマネージャーログファイルのデフォルト保存場所(注意1)

/var/tmp/comsol##.log

注意1:##は指定されたバージョンの数値に変更します。

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